海外製3DS悪魔城ドラキュラをやった
最近はめっきり、呼吸するかのようにずっと携帯で大相撲カード決戦ばかりやってて、おすもうカードゲームをやる前まではとび森専用機だった3DSをほとんど起動してないのはマズイ、(1月以来のとび森の村放置問題はさておき)そろそろ触りたいなーと思って、先日出たばかりの『Castlevania - Lords of Shadow - 宿命の魔鏡』をやり始めた。
『悪魔城ドラキュラ』シリーズはほどほどに遊んでるし本誌でも過去に特集組んだりして知識はそれなりにあるので、海外デベロッパーによるほぼ完全オリジナル設定シナリオ、そして2Dアクションとはどんなものかお手並み拝見って感じで始めてみた。
ゲームを開始したら、闘いへ旅立つ主人公とヒロインとの前夜~朝チュンムービーが流れてビックリした。さすがはCERO D(17歳以上対象)……!! といきなりレーティングに感心する部分が、流血グロテスク表現だけでない洗礼を受けた。
美麗で奥行きのある3Dグラフィックの中、操作感覚はドラキュラシリーズの2Dアクションそのものだけど、建物内の道すがらにある燭台をムチでたたいても、壊れない。アイテムは地面に転がっているタルの中にあるのだ。
きっとシリーズのファンならば「燭台を壊せないドラキュラなんてドラキュラじゃねーじゃん!」と憤慨するところな気がするけど、よくよく冷静に考えてみると「燭台を壊したらアイテムが出てくるのはおかしい。モノが収納できるタルの中ならば不自然でない……そう思わんかね?」と、常識的な海外デベロッパー=ガイジンに、日本製ゲームの「非常識なウソ」を鋭く指摘されたように感じた。た、たしかに、壁をたたいたら皿に載った肉が出てくるのも非常識っちゃー非常識だ。しかしタルか……。
ステージを進めていると、現時点では進められないポイントなどを発見し、画面下のマップにメモを書き込み貼り付けられる機能があるのだが、
このように、上から目線で命令されるので、忘れずにメモろうとすると、
え……英語!?
どうやら日本語/かなが使用できないらしい。
まー海外製だからしゃーないか、と仕方ないのでアルファベットでメモった。
なんか、はずかしいしマヌケっぽいんですけど……英語が分からないんだよ!
フックが必要な場所も「fukku」と書くしかないし!
メモがアルファベットしか書けないのもどうなのよー、とも思ったが、まあこれも海外製の“味"かな、と納得させて、ちまちまとやってる。ちなみにメモはマップ上で貼ったら消して新たに書き込める(最大50個)ので、新機能を入手したらマップを戻って、マヌケなアルファベット書きメモポイントを消していく楽しさがある。
編集長も本作をプレイ中なので、この仕様どうよーと話したら「きっとCERO D=17歳以上は義務教育以上の英語に長けていると判断しているからに違いない!」と言うので、無視して話を進めます。
とまあこんな感じで、随所に海外製タイトルだということを思い知らされる作りとなっていて、まるで海外の日本大使館や海外交流会などで、ガイジンがジャパンリスペクトで作った日本庭園と茶室で、ガイジンによる茶道を嗜んでるような気分になった。
これがよいとか悪いって問題ではなく、自国文化と他国文化の違いをゲーム視点で、しかもメジャータイトルの冠で知るのは大変興味深いなーと感じた。
前作であるPS3/360の『Castlevania: Lords of Shadow』は未プレイだけど、きっと3Dから2Dに視点変更したことによって、日本人が慣れ親しんだ2Dアクションとはまた違った文化をわれわれに見せてくれているのだなーと解釈してる。
ゲームをどんどん進行してゆくと突如、1画面式パズルアクション画面になり、謎解きを迫られたりするモードや、ボス戦のトドメのQTEコマンドが出てきたりと、ただ純粋に2Dアクションのドラキュラシリーズを遊びたいんだーって人には、若干の違和感があるかもしれない。けど、日本製ゲームの「非常識なウソ」を改めて見直し、ああゲームがつくウソってすごいなぁ、と感心させるに違いない。まずは高い場所から飛び降りて地面に落ちてみるといい。「グアァッ!!」と野太い断末魔とともに体力が大幅に減るか、あるいは死ぬから。そういうことかも。
すっごくハマって楽しいー面白いーとまで気分は上がらないけど、あらゆる点において、じっくりと味わいつつ進めてる。やられ復活がやられる直前での場所と、所々に体力と魔力の回復ポイントがある親切心は、へたれゲーオタには大変ありがたい。
ところで道に落ちてる巻物(経験値ポイント)を読んでたら、こんなの見つけた。
あっ、イースターエッグ……!?