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ゲームサイド編集部の何か

ゲーセンスナップ活動のススメ

なんか前々回のエントリが、いつの間にかえらい勢いでブックマークされたりネットで拡散されてるっぽくて、本家ブログと合わせてもこんな現象初めてで結構びびって、ちょっとした反響をもらったりもして、ただの闇ブログなのになんだか不思議な気分だけど、ここはゲームのことしかほぼ書かないゲームブログなので、いつもどおりゲームの話をしたいので、する。

 

ゲーム誌編集部にいると「○○の実物か写真素材、どこか誰か持ってないかな~」と、ゲームソフトや基板、画面写真などが必要になってくる機会がとにかく多く、それが年代物になってくると、ことさらに大変で、とにかく少しでも手がかりやアテが欲しくてあちこちを捜索しまくっている。掲載したいゲームの版権を捜索する、いわゆる“ゲーム興信所”稼業の重要業務のひとつだ。

 

コンシューマ系の資料素材は、いつもご協力いただいているメーカー様や周囲の資料提供協力者をはじめ、これまで編集部が長年蓄積してきたアーカイヴが充実しているので、何とかなる場合が多いのだが、アーケードゲームについては、インストカードや基板の素材所有率は高いものの、純正筐体の実物や写真資料、これがなかなか簡単に出てこない。バージョンを重ねている初代筐体などはなおさらだ。

「せめて筐体写真でもどこかに写ってないかな……」と、過去に編集部が撮影した数々のゲーセン内写真を、ワラをもすがる思いで眺めてると、ゲーセンで写真を撮って記録しておくの、実はけっこう大事なんじゃないかって気がしてきた。

 

さまざまな都合上、店内は撮影禁止が基本のゲーセンも多くあるが、撮影はNGだとしても、たとえば今日は○○が稼働していた、○○でスコアを更新した、などの文章だけでもいい、せめて個人で楽しむ範囲で、その時その瞬間のゲーセンを、記録に残せないものか、と考えてしまう。

 

さほど数は多くないが、編集部に残っている、歴代の先人たちが何気なく残しておいてくれたゲーセン写真ですら、今となっては貴重な資料だなーと感心する。当時の彼らは別に(業務以外の)使命感があって写真を撮っていたわけでは決してないだろうし、あくまで趣味の範囲の写真が多いのだが、ずっとあるのが当たり前だと思い込んでいたゲーセンや筐体が、どんどん消えてゆくのが当たり前な今となっては、歴史に残らない歴史を、記憶だけのインプットだけでなくアウトプットしてゆくのは、少なくとも自分にとっては、仕事柄を除いてもわりと大事なのかもと思えるようになった。

 

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ロケ地がどこかは何となく察していただくとして、こんな感じで、行く先々のゲーセンで撮れる範囲をスナップしている。『サイバーサイクル』や『ランボー』が稼働している場所は、昔は別のフロアにゲーセンコーナーがあり、『レイブレーサー』のツイン筐体が現役で稼働していたらしい。だが今は見る影もなく、屋上遊園スペースの片隅でひっそりと残った筐体たちが佇んでいる。この稼働情報も、形として残っているのは、おそらく過去の前身誌で書かれた記事のみかもしれない。

これらの写真のうち2軒のゲーセンは、今はもうすでに存在しない。なくなる前にと思って行ってみたが、それでもきっと遅すぎるんだろうな。

自分に何ができるってワケでも特にないし、ただゲーセンに行って好きなゲームをやるだけなのだが、以前のエントリでも書いた「100yen」DVDを観てから、そんなこんなもあり、ゲーセンへの思いが、ますます胸に去来しまくる。